「東京都長期ビジョン(仮称)」中間報告への意見

林田力

東京都政策企画局計画部計画課御中

「東京都長期ビジョン(仮称)」中間報告には「貧困」という用語が全く使用されていない。冒頭でグランドデザインを描く際には「経済的な豊かさと生活の豊かさという2つの視点が重要」(「東京都長期ビジョン(仮称)」中間報告 発表にあたって)と書いているにも関わらずである。貧困に目を向けず、経済的な豊かさも生活の豊かさも存在しない。貧困の実態を把握し、解消策の提示を求めたい。中間報告は数値目標を明示した点が特徴とされる。貧困の問題についても数値目標の提示が望まれる。

貧困問題解決の一つの方策として空き家を活用し、家賃補助やシェアハウス化と組み合わせることで若年層ら住まいの貧困に苦しむ人々の住居にすることを提案する。これは住まいの貧困と空き家増加という二つの課題を共に解決できる問題である。

派遣切りやネットカフェ難民など若年層を取り巻く環境は厳しく、住まいの確保が大きな課題になっている。若年層にとって居住費負担は重く、自立や結婚・出産を妨げる大きな要因になっている。社会問題になった脱法ハウスのような劣悪な住居に住まざるを得ない人々も存在する。

東京都は早くも2010年時点で悪質なゼロゼロ物件業者のシンエイエステートとグリーンウッドを宅地建物取引業法違反で業務停止処分にしており、貧困ビジネスの先進地域でもある(東京都都市整備局「宅地建物取引業者に対する行政処分について」2010年6月8日)。

一方で空き家が深刻な問題になっている。空き家の増加を明らかにした「平成25年住宅・土地統計調査」は大きく報道された。さらに2023年には全国の空き家率が21.0%に急上昇するとの予測も発表された(株式会社野村総合研究所「空き家率が急上昇する可能性〜2023年、住宅の除却・減築が進まないと21%に〜 」2014年9月18日)。

東京都も深刻な問題である。「東京都の空き家率は2013年で11.1%。全国平均を下回るが、それはあくまで「率」の話。母数が多い分、空き家の実数でみると全国でダントツの多さなのである」(「空き家問題、実は都心部こそ深刻 東京は需給ミスマッチ!独居高齢者の住みかはどこに」東洋経済オンライン2014年8月21日)。

空き家は借り手がいないから空き家になっていることが多いが、空き家をシェアハウスに転用することは需要と供給のミスマッチの解消になる。空き家は家族向けの間取り(4LDKなど)が多い。これは単身若年層には広すぎる。これは4LDKを4人で居住することで解決できる。一人では経済的な問題から普通の住宅を借りられず、ゼロゼロ物件や脱法ハウスに住まざるを得ない人も、シェアハウスならば借りられる。このシェアハウスは4LDKを4人で住むようなイメージであり、一つの部屋を間仕切りして何人も住まわせる脱法ハウスとは異なる。

また、「東京都長期ビジョン(仮称)」中間報告では住宅供給も目標に掲げている。「子育て支援サービスとも連携した子育て世帯向けの質の高い賃貸住宅の供給を促進」(71頁)や「サービス付き高齢者向け住宅等の整備 2025年度末2万戸以上」(72頁)である。これらも既存の空き家を積極的に活用すべきである。

これは「住生活基本計画(全国計画)」(平成23年3月15日閣議決定)にも沿う。そこでは「基本的な施策」として「空家の再生及び除却や情報提供等により空家の有効活用等を促進する」を掲げる(11頁)。その背景には以下の考え方が存在する。

「住宅のストックが量的に充足し、環境問題や資源・エネルギー問題がますます深刻化する中で、これまでの「住宅を作っては壊す」社会から、「いいものを作って、きちんと手入れして、長く大切に使う」社会へと移行することが重要である」(3頁)。以上より、空き家の住まいへの活用を強く求めたい。










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