林田力 wiki



すべてを暴き未来を語る1部<完結編>


橘匠講演会「すべてを暴き未来を語る1部<完結編>」が2012年5月26日、東京都豊島区の勤労福祉会館で開催された。橘氏は東京都世田谷区の再開発・二子玉川ライズの問題から話を始めた。

二子玉川ライズは分譲マンション「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」や賃貸オフィス「二子玉川ライズ オフィス」など営利性が強い超高層ビル中心の再開発である。住民からは公益性がなく、住環境を破壊すると広汎な反対運動が起きている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。

橘氏は英会話教室のネイティブスピーカーの講師の怒りを説明する。講師は「東急はけしからん会社である」と怒りを顕わにする。さらに二子玉川ライズのような問題に対して日本は「仕方がない」と諦めていることが理解できないと語る。日本人は怒らないことが問題である。

二子玉川ライズは東急電鉄や東急不動産が中心となった再開発であるが、東急の問題はまともなビジネスをしていないことである。まっとうな開発業者ならば需要のある土地にビルを建て、魅力的なテナントを入れる。ところが、東急は補助金ビジネスである。国や東京都、世田谷区から補助金をもらっている。既に二子玉川再開発には4百億円以上の税金が使われている。

【林田力コメント】二子玉川東地区再開発に投入された税金の総額は2000年度から2010年度までの10年間で425億円である(林田力「二子玉川再開発への税金投入額が400億円超と判明」PJニュース2011年8月10日)。分譲マンションのエレベーターなどが税金で建設されている。

続いて橘氏はジャーナリズム、陰謀論、スピリチュアルの三者の関係を解説した。陰謀論には全くの妄想もある。証拠も要らない。下調べのみで取材もない。妄想で完結してしまう。

これに対するものがジャーナリズムであるが、311事件で変わってきた。放射能が体に悪いことは当たり前であるが、危険性を煽って騒げばいいという傾向が見られる。北九州市でプロ市民が被災地のガレキ搬入阻止で暴れている。

スピリチュアルは「見えた」「見えない」の世界である。7月に東南海地震が起こると予言されている。陰謀論を調べていた人がスピリチュアルの世界に進んでいる。放射能怖いと言っていると、それで不安定になる。何かにすがり付きたくなる。

終末論と資本主義はセットである。店を畳むから買ってという閉店売り尽くしセールと同じ商法である。ネタは次々と出てくる。米ソの核戦争、ノストラダムス、アセンションなどである。

陰謀論者は自己をA層と規定してB層やC層をバカにする。しかし、「証拠は要らない」という世界ならば、テレビに洗脳されている人を笑えない。予言者を気取る人物は予言が外れても、「俺が止めた」と自己正当化を図る。予言はしない。占いもやらない。過去や未来も残念ながら見えない。だから分析して調査する。

EUはどんずまりに陥っている。生産国はドイツだけである。金融機関は債権を持っているからギリシャにデフォルトして欲しくない。日本の金融機関もギリシャの債権を大量に保有している。

キーワードはアイスランドである。アイスランドは金融危機の影響を受けて破綻した。大手カウプシング銀行がサムライ債(円建ての債券)780億円をデフォルト(債務不履行)とした。しかし、ラテン諸国が受けているような緊縮財政の押し付けを跳ね返し、独自路線を採った。これは情報統制されて報道されていない。それによってインフレが起きたが、産業競争力を回復した。

矢部宏治著、須田慎太郎写真『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド』という書籍である。そこでは国体護持とは天皇を米軍が守ることであると喝破する。敗戦時に日本の支配層が最も恐れていたことは共産主義革命であった。日本で共産主義革命が起きたら人民裁判で天皇以下の支配層が死刑にさせられると恐れた。そこで米軍に期待した。戦後日本は属国であり、独立国ではない。国名を「ナンチャッテ日本」にでも変えた方がいい。

米軍と天皇はセットである。その下に霞ヶ関が付いている。地方公演では「霞ヶ関に原爆落とせ」と言うと喝采される。霞ヶ関がなくなっても民間で可能である。それを官僚も分かっている。「官僚を何とかしろ」との声が多いが、官僚のバックにいる最高責任者は誰かという問題がある。

今上天皇は人間的に嫌いではないが、天皇家は無理が来ている。皇太子妃は皇室に入らなければ良かった。皇太子と秋篠宮は顔が違う。皇居坂下門前で暴れたプッツン女優も隠し子との指摘もある。皇族を皇室という縛りから解放してあげたい。

自民党はろくでもない政党である。自民党の首相には3種類しかいない。CIAから金をもらっている人、安倍晋三のようなボンボン、金権政治家である。最悪はCAIの手先で、アメリカの言いなりになる。

新幹線の停車する新大阪駅は大阪の中心部に行くには不便である。それは金権政治家が土地転がしして駅を誘致したためである。金権政治家は地盤の二級河川を一級河川にして自治体の負担を減らした。田中角栄は否定的に言われることが多いが、官僚を使いこなしていた。今は政治家と官僚の立場が逆転した。

パチンコの収益は、年間約20兆円と言われる。日本人が「失われた20年」でパチンコに費やした金は540兆円である(若宮健『パチンコに日本人は20年で540兆円使った』)。金持ちはパチンコをしない。趣味がある人はパチンコをしない。仕事がないと、やることがなくなる人は多い。自分は仕事がなければ、やりたいことがたくさんある。被災地では仕事を失った人がパチンコにはまり、パチンコ屋が繁盛している。

政治家がパチンコ屋のアドバイザーになっている。警察の利権にもなっている。警察幹部はパチンコ関連の団体に天下りし、末端の警官はパチンコ屋から集金している。昔は暴力団がバックだったが、今は警察である。そのためにやりたい放題になっている。

遠隔操作で勝ち負けを自由に決められる。わざと勝たせて中毒にすることもできる。フィーバーにはサブリミナル効果が使われている。フィーバーの幻覚が日常生活でも見えて生活に支障をきたす例もある。

暴力団のヘゲモニーがアメリカの意向で山口組から稲川会に変わった。オバマ米政権は2012年2月23日に薬物の密輸や人身売買など国際的な組織犯罪に関与しているとして、指定暴力団山口組と司忍組長、高山清司・若頭を経済制裁の対象に指定した。稲川会は日本の新自由主義政治家とも繋がっている。

【林田力コメント】稲川会は東急電鉄の株式買い占めなど表経済にも食い込んでいる。

秘密を共有している人々の結束は強い。アメリカ様の言うことは全部聞いておきなさいとなっている。弘兼憲史『課長島耕作』は四人の実在人物をモデルにする。日本航空123便にTRON研究者が乗っていたとされる。墜落は撃墜と言われている。米軍、自衛隊、ソ連の説がある。千葉県柏市に強力な勢力がいるが、わざと弱いフリをしている。

得体の知れない約束を守ることが良心とされる。約束を守れない人はクズと扱われる。約束の内容は時代や地域によって異なる。そこに罠がある。人をのっぺらぼうにさせる。権力者の思惑通りになる。現代は火あぶりがないだけで、中世の暗黒時代と変わらない。人類は巨大なマインド・コントロールにかけられている。

リビアは貧しい国であった。カダフィが全ての国民に家を持たせたら殺された。アラブの王族は国際資本が擁立しただけである。石油利権と引き換えに王国とした。中国の脅威が喧伝されているが、茶番である。海外旅行先としてメキシコを勧める。麻薬で怖いというイメージがあるが、洗脳である。メキシコは皆ニコニコで楽園であった。反対はキューバ。昔のソ連のように冷たい国という。

政治家の仕事は法案を書くことであるが、それを知らない政治家が多い。自分の仕事を知らない人達が遊んでいるだけ。(林田力)


林田力

林田力は『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社、2009年)の著者であり、東急不動産消費者契約法違反訴訟原告である。東京都中野区生まれ。

Hayashida Riki is the author of "The Suit TOKYU Land Corporation's Fraud: How to Win" and the plaintiff Who Fought Against TOKYU Land Corporation.

林田力は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から不利益事実を隠して東京都内の新築分譲マンションをだまし売りされた。東急リバブル・東急不動産は新築マンション引き渡し後に隣地が建て替えられて、日照・眺望・通風がなくなることを知っていたにもかかわらず故意に告げなかった。隣地が建て替えられれば部屋は真っ暗になり、作業所になるため騒音も発生する(山岡俊介「東急不動産側が、マンション購入者に「不利益事実」を伝えなかった呆れた言い分」ストレイ・ドッグ2005年2月21日)。

このために林田力は消費者契約法第4条第2項(不利益事実不告知)に基づいてマンション売買契約を取り消し、売買代金の返還を求めて東急不動産を東京地方裁判所に提訴し、勝訴した(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地判平成18年8月30日、平成17年(ワ)第3018号)。

判決は以下のように東急不動産の不利益事実不告知を認定した。その上で、東急不動産に売買代金の全額支払いを命じた。

「被告(注:東急不動産)は、本件売買契約の締結について勧誘をするに際し、原告に対し、本件マンションの完成後すぐに北側隣地に3階建て建物が建築され、その結果、本件建物の洋室の採光が奪われ、その窓からの眺望・通風等も失われるといった住環境が悪化するという原告に不利益となる事実ないし不利益を生じさせるおそれがある事実を故意に告げなかった」

この判決は不動産取引に関して消費者契約法4条2項(不利益事実の不告知)を適用し契約の取消しを認めたリーディングケースである(佐藤裕一「東急不動産で買ってはいけない 被害者が語る「騙し売り」の手口」MyNewsJapan 2009年9月3日)。

この東急不動産だまし売り裁判を契機として、インターネット上では東急リバブル・東急不動産に対する批判が急増した。「営業マンの態度が高慢」「頼みもしないDMを送りつけてくる」など「自分もこのような目に遭った」と訴訟の枠を越えた批判がなされ、炎上事件として報道された(「ウェブ炎上、<発言>する消費者の脅威−「モノ言う消費者」に怯える企業」週刊ダイヤモンド2007年11月17日号39頁)。

林田力は2009年7月には東急不動産との裁判を綴ったノンフィクション『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』を出版する。『東急不動産だまし売り裁判』は『別冊サイゾーvol.1 タブー破りの本300冊 サイゾー11月号臨時増刊』(2010年11月1日発行)の「警察、学会、農業……の危険な裏 告発本が明らかにした「日本の闇」」で紹介された。林田力のコメントも掲載されている。

林田力は景観と住環境を考える全国ネットワーク・東京準備会「第3回首都圏交流会」(2009年11月24日)や「もめごとのタネはまちづくりのタネ研究会」定例会(2010年2月5日)でも東急不動産だまし売り裁判を報告した。

その後もマンション被害や住民運動を取材する。東急不動産だまし売り被害者として、林田力はマンション建設反対運動やゼロゼロ物件詐欺、追い出し屋被害に対しても強い共感をもって行動している。東京都世田谷区の二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)の住民被害や反対住民運動を詳細に紹介し、「世田谷問題を精力的に取材されているネット・ジャーナリスト」と評される。マンションだまし売りやゼロゼロ物件詐欺など悪徳不動産業者の実態を明らかにすることで、消費者や住民の権利拡張に寄与している。

林田力 wiki

 2003年6月、林田力は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から不利益事実(隣地建て替えなど)を隠して東京都内の新築分譲マンションをだまし売りされた。
 2004年12月、林田力は消費者契約法第4条第2項(不利益事実の不告知)に基づき、売買契約を取り消した。
 2005年2月18日、林田力は売買代金の返還を求めて東急不動産を東京地方裁判所に提訴した。
 2006年8月30日、東京地裁で原告(林田力)勝訴の判決が言い渡された(東京地判平成18年8月30日、平成17年(ワ)第3018号)。
 2007年1月23日、林田力は東急不動産だまし売り裁判の記事「不動産トラブルと消費者契約法」を発表した。
 2007年3月20日、林田力は記事「アトラス・渡辺代表 東急物件の構造設計」で一級建築士資格を持たない無資格者が東急不動産マンションの構造設計者になっていた事実を明らかにした。
 2007年3月23日、林田力は記事「東急コミュニティーがマンション管理人を営業活動に“流用”」で東急コミュニティーがマンション管理人をリフォームなど自社の営業活動に流用していた事実を明らかにした。
 2007年10月9日、林田力は記事「東急不動産の遅過ぎたお詫び」で東急不動産だまし売り裁判に対する東急リバブル・東急不動産の「お詫び」を取り上げる。
 2008年1月8日、林田力は記事「東急リバブル、またまた虚偽広告」で東急リバブル東陽町営業所のマンション「アルス東陽町301号室」仲介虚偽広告を取り上げる。
 2008年2月1日、林田力は記事「東急の新築マンションでも広告表記訂正」でブランズシティ守谷の虚偽広告を取り上げる。ブランズシティ守谷の広告は駅からの距離を実際より短く表示した。
 2008年2月18日、林田力は記事「ブランズシティ守谷の建築確認に審査請求」で茨城県守谷市の新築分譲マンション・ブランズシティ守谷の建築紛争を取り上げた。
 2009年2月6日、林田力は記事「【かんぽの宿問題】東急リバブル転売にみる民営化の問題」で東急リバブルが旧日本郵政公社から評価額1000円で取得した沖縄東風平(こちんだ)レクセンターを学校法人・尚学学園(那覇市)に4900万円で転売した問題を取り上げた。
 2009年7月1日、林田力は東急不動産との裁判を綴ったノンフィクション『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』を出版した。
 2009年9月28日、林田力は記事「東急東横線で車椅子の女性が転落死」で東急東横線多摩川駅で車椅子の女性が転落死した事件を取り上げた。
 2009年11月24日、林田力は景観と住環境を考える全国ネットワーク・東京準備会が主催する第3回首都圏交流会で東急不動産だまし売り裁判を報告する。
 2010年1月、林田力は二子玉川東第二地区市街地再開発(二子玉川ライズ2期)事業計画(案)に対する意見書を東京都に提出した。
 2010年2月5日、林田力は「もめごとのタネはまちづくりのタネ研究会」定例会で東急不動産だまし売り裁判を報告した。
 2010年4月20日、林田力は二子玉川東第二地区市街地再開発(二子玉川ライズ2期)事業計画(案)に対する口頭意見陳述を世田谷区玉川総合支所で実施した。
 2010年6月2日、林田力は記事「東急不動産の小日向マンションで建築確認に不備=東京・文京」で「(仮称)小日向プロジェクトII」(現ブランズタワー文京小日向)の建築基準法違反を取り上げた。
 2010年9月6日、林田力は記事「東急不動産係長がトラブル相手に嫌がらせ電話で逮捕」で東急不動産係長がトラブルとなった顧客に脅迫電話を繰り返して逮捕された事件を取り上げた。
 2010年2月11日、林田力は記事「ブランズ文京小石川Park Frontで近隣住民が工事被害」でブランズ文京小石川Park Frontの建築紛争を取り上げた。
 2010年3月17日、林田力は記事「金銭着服事件発表の東急コミュニティーでは文書流出も」で東急コミュニティーの金銭着服事件と文書流出事件を取り上げた。
 2011年10月18日、林田力は二子玉川東第二地区市街地再開発(二子玉川ライズ2期)組合設立認可決裁文書の情報非開示異議申し立てに対する口頭意見陳述を東京都庁第一庁舎で実施した。
 2011年11月7日、林田力は景観と住環境を考える全国ネットワーク「マンション紛争・都市問題首都圏交流サロン」で二子玉川ライズ問題や世田谷区デジタルコンテンツ問題、巨大アンテナ問題を報告した。
 2011年11月9日、林田力は世田谷区実施計画・行政経営改革計画素案に二子玉川ライズ補助廃止の立場から意見提出した。
 2012年3月22日、林田力は記事「東急は耐震工事を口実に古くからの住民の追い出しを図り住民は生活苦に陥る」で東急電鉄による東急大井町線大井町駅高架下住民追い出し問題を取り上げた。

林田力『東急不動産だまし売り裁判』

東急不動産消費者契約法違反訴訟を描くノンフィクション

 林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者(=原告)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。

 裁判における当事者と裁判官の緊迫するやり取りを丹念に再現。個人が不誠実な大企業を相手に闘うドラマがある!

 裁判と並行して明らかになった耐震強度偽装事件の余波や欠陥施工、管理会社・東急コミュニティーの杜撰な管理にも言及し、深刻度を増すマンション問題の現実を明らかにする。東急不動産のために働いた地上げ屋(近隣対策屋、東急不動産工作員)が暗躍し、住環境を破壊する高層マンション建築紛争と共通するマンション建設の闇に触れる。

林田力『二子玉川ライズ反対運動』

 林田力『二子玉川ライズ反対運動』(マイブックル)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)に対する住民運動を記録したノンフィクションである。東京都世田谷区の二子玉川(ニコタマ)では街壊しが進行中である。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」や「二子玉川ライズ オフィス」など東急電鉄・東急不動産ら東急グループの営利目的の再開発によって、二子玉川の貴重な自然と近隣住民の住環境が破壊されている。

 自然と住環境を守るために住民運動側は住民集会や裁判、議会への陳情など様々な活動に取り組んでいる。本書では「にこたまの環境を守る会」「二子玉川東地区まちづくり協議会」ら住民団体の活動の一端を紹介する。

 また、同じく二子玉川で起きている住民運動である多摩川暫定堤防や三菱地所玉川一丁目マンションへの反対運動についても触れた。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者の林田力が東京都に提出した二子玉川東第二地区市街地再開発事業計画(案)への意見書及び口頭意見陳述原稿も収録した。

林田力『二子玉川ライズ反対運動2』

 林田力『二子玉川ライズ反対運動2』(マイブックル)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)の住環境破壊の実態や反対住民運動を記録したノンフィクションである。2010年に刊行した『二子玉川ライズ反対運動』の続編である。東京都世田谷区の玉川では東急電鉄や東急不動産ら東急グループ主体の再開発・二子玉川ライズによる住環境破壊が問題になっている。

 第一章では二子玉川ライズがダメな理由を明らかにする。

 第二章では裁判や集会など二子玉川ライズ反対運動の活動を述べる。二子玉川ライズ住民訴訟では実質和解という画期的な解決となった。

 第三章は二子玉川ライズ問題に対する様々な観点からのオピニオンを収録する。二子玉川ライズと東京スカイツリーや中野駅周辺再開発、海のピラミッド(熊本県)などの開発事業と共通する弊害を論じている。

 第四章では二子玉川ライズのビル風問題について住民と世田谷区の緊迫感ある協議内容を収録する。

 第五章は世田谷区議会を揺るがしたスキャンダル「二子玉川デジタル・コンテンツ問題」についてである。

 第六章では二子玉川ライズと同じ東急のトラブルとして、東急電鉄による東急大井町線高架下住民追い出し問題を取り上げる。二子玉川住民と大井町住民は同じ東急電鉄に苦しめられている住民として連携して活動している。

林田力『東急コミュニティー解約記』

 林田力『東急コミュニティー解約記』(パブ―)はマンションの管理会社を変更し、管理委託費を大幅に削減した事例の記録である。東急不動産が分譲したマンション・アルス東陽町(東京都江東区)では管理会社を独立系の会社に変更した結果、管理委託費を年間約120万円も削減でき、変更から1年後には一般会計の余剰金を修繕積立金会計に繰り入れるまでになった。

 林田力はアルス301号室の区分所有者であった。物件引渡し後に不利益事実不告知が判明したため、売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。売買代金を取り戻すまでは居住しており、管理組合理事長も務め、管理会社変更までの経緯にも関係していた。

 アルスでは売主・東急不動産の指定により、分譲当初から東急不動産の子会社の東急コミュニティー(東京都世田谷区)に管理を委託していた。管理委託費等は東急コミュニティーの言い値で決められている状況であった。しかし東急コミュニティーの杜撰な管理が次々と明らかになり、管理会社変更の機運が高まった。

【目次】修繕積立金不足発覚/事務所使用を正当化/管理組合文書漏洩/管理委託契約違反/管理事務報告/管理人の営業利用/粗末な管理費督促/防火管理者/創立記念日/管理会社変更引継ぎの杜撰/リプレースの効果/マンション仲介広告に注意